印台リングのリフォーム お爺さまの形見の印台リング、角ばった印台にしたいということでジュエリーリフォーム
こんにちは。
ルピナスの中村一弘です。
本日はホームページをご覧になりご来店くださいました若いご夫婦とかわいい赤ちゃんの3人のお客様のジュエリーリフォームをご紹介させていただきます。
ジュエリーリフォームを行うのはご主人が身に着けているこちらのK18印台リングです。
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ご主人の第一印象少し強面の方、しかしお話ししてみるととても丁寧で優しい方でした。隣にいらっしゃる奥様は赤ちゃんを抱いてとてもしっかりとしている理想的ご家族でした。
今回リフォームする印台リングはご主人のお爺さまから譲り受けたリングとのことでした。
リフォームする理由としては、
・角ばったデザインにしたい
・予算は出来る限り低く抑えたい
・大切な指輪なのでずっと身に着けられる印台リングに作り変えたい
ということでした。また、
「この指輪はおじいちゃんからもらったものだから、このK18を全部溶かして作ってほしい。」
という切な思いもいただきました。
指輪を手にしてみると見た目よりも少し軽い感じを受け、指輪の裏側を見ると中が空洞になっている手作りの指輪だと分かりました。
その為、K18の重量は約13g。
普通の指輪では十分すぎる目方なのですが、手作りで印台リングを作るにはかなり厳しい重量、おまけにご主人は背がとても高く、がっちりとした体形でしたので指輪のサイズはなんと20番!
正直なところ、お持ちになった印台リングのみで新しく印台リングを作り直すには厳しい状況でした。
その為、手作り作業での地金の減り(指輪を溶かしたり、形を整える為のヤスリ掛け等)の説明をさせていただき、新しいK18を少し加えることでご了承いただきました。
ただ、お客様にもここまでの予算ということがあり、K18をあまり足すことはできない状況でもありましたが、
・リング幅は約1㎝前後
・背の高さはそれほど気にしない
・角ばった印台リングになっていればよい
とのことで、予算内に抑えながら出来る限りのサービスで地金を付け足す、そのようにしてお作りさせていただくことになりました。
下の写真は印台リングを溶かしている最中です。
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作ることに熱中し、製作工程の写真を取り忘れてしまいましたが、溶かしたK18を棒状にし、ここからローラーや金槌を使用して印台の形に整えていきました。
印台の形になるまでは何度も火で熱しながら何百回(千回以上?)と金槌で叩きながら出来上がりました印台リングがこちらになります。
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リング幅は約11㎜。K18の目方は約13g、お爺さまから譲り受けた指輪とほぼ同じ目方で完成いたしました。
印台としての背の高さは決して高いとは言えませんが、ある程度の厚みも持たせることができました。
出来上がり後すぐにお客様にご連絡をし、翌日にはご来店くださいました。
出来上がった印台リングをご覧いただくと、「すごく良い感じ!イメージ通りになって良かった!」というご感想をいただくことができました。
お爺さまからいただいた大切なリングの形は変わりましたが、お爺さまが長く身に着けた印台リングのK18はそっくりそのままの状態で新しく生まれ変わりました。
お喜びいただくことが出来て本当に良かったです。
初めてお越しくださいました親子3人のお客様でしたが、当店を信用してリフォームを出してくれたことに大変感謝しております。ありがとうございました。
ジュエリーは世代を超えて、時には形を変えて代々受け継がれていく素敵な贈り物でもあります。
長く愛着を持って身に着けていた方の思いや譲ってあげたいと思う人への想い、譲り受けた人がちゃんと使ってあげたい、ずっと大切にしていきたいというあたたかい気持ちがこもったジュエリーをリフォームさせていただけることに大変感謝をしております。
常にお客様のお気持ちを忘れることのないようにお仕事させていただきます。
本日はかわいい赤ちゃんをお連れの若いご夫婦のお客様、ご主人のお爺さまから譲り受けた印台リングのリフォームをご紹介させていただきました。
お読みくださり、ありがとうございました。
ジュエリープラザルピナス
中村 一弘